子どもにどう伝える?ペットが亡くなったときの向き合い方

ペットを家族として迎えているご家庭では、子どもにとってもその存在は特別です。
一緒に遊び、ときには喧嘩をし、眠るときはそばにいた。
兄弟のような存在だった子も少なくありません。
だからこそ、ペットが亡くなったとき――
「どう伝えればいいのか分からない」と悩まれる親御さんはとても多いのです。
「まだ小さいから分からないだろう」
「ショックを受けるのではないか」
「なるべく軽く伝えた方がいいのか」
しかし実は、この経験は子どもにとって大切な“命の学び”の時間にもなります。
■ 嘘はつかなくていい
よくあるのが、「遠くへ行ったよ」「眠っているよ」といった曖昧な表現です。
もちろん、年齢によっては柔らかい言い方も必要ですが、完全な嘘をつく必要はありません。
たとえば、
「体が動かなくなってしまったんだよ」
「もう戻ってくることはないけれど、思い出はずっと一緒だよ」
といった伝え方でも十分です。
子どもは、大人が思っている以上に理解しようとします。
大切なのは、怖がらせることではなく、誠実に伝えることです。
■ 子どもの反応はさまざま
・大声で泣く
・何も言わず黙る
・すぐ遊び始める
・何度も同じ質問をする
どれも自然な反応です。
特に、小さなお子さんは悲しみを長時間持続できません。
泣いた直後に笑うこともあります。
それは冷たいのではなく、心を守るための自然な働きです。
「泣かないから平気なんだ」と決めつけず、
時々「寂しいね」と声をかけてあげることが大切です。
■ 「死」をどう説明するか
子どもにとって「死」は抽象的な概念です。
年齢ごとの理解の目安は次のようになります。
● 幼児期
死を一時的なものと捉えることがある。
「また起きるの?」と聞くことも。
● 小学校低学年
死が元に戻らないことを理解し始める。
具体的な質問が増える。
● 小学校高学年以上
自分や家族の死にも意識が向く。
深い悲しみを感じることも。
年齢に応じて、分かる範囲で答えてあげれば十分です。
すべてを完璧に説明する必要はありません。
■ 「泣いてもいい」と伝える
「しっかりしなさい」
「もう泣かないの」
この言葉は、子どもの心を閉ざしてしまうことがあります。
大人が涙を見せることも、決して悪いことではありません。
「ママも寂しいよ」
「パパも悲しいよ」
そう共有することで、
子どもは「悲しんでいいんだ」と学びます。
悲しみを否定しないこと。
それが何より大切です。
■ お別れの時間を一緒に持つ
可能であれば、最後のお別れの時間を家族で共有することもおすすめです。
・お花を添える
・好きだったおやつを置く
・写真を飾る
・「ありがとう」と言う
子どもにとっても、区切りの時間になります。
「ちゃんとお別れをした」という体験は、
心の整理を助けます。
■ 「また飼おう」は急がなくていい
子どもが「また犬を飼おうよ」と言うことがあります。
それは悲しみから逃げたい気持ちの表れかもしれませんし、
純粋な寂しさかもしれません。
すぐに決める必要はありません。
「今はあの子を思い出そうね」
そう伝えるだけで十分です。
新しい命を迎えるかどうかは、
家族全員の心が落ち着いてから考えればよいことです。
■ この経験が育てるもの
ペットとの別れはつらい出来事です。
けれど、子どもにとっては
・命の尊さ
・限りある時間の大切さ
・悲しみと向き合う力
を学ぶ機会にもなります。
涙を流し、思い出を語り、感謝を伝える。
その過程が、心の成長につながります。
■ 親も無理をしなくていい
子どものケアを優先するあまり、
自分の悲しみを後回しにしてしまう親御さんも多いです。
でも、あなたも同じように悲しんでいいのです。
親が自分の気持ちを大切にする姿は、
子どもにとっても安心材料になります。
大切なペットとの別れは、
家族全員にとって大きな出来事です。
正しい伝え方は一つではありません。
大切なのは、
誠実に、優しく、向き合うこと。
悲しみの中でも、
家族で支え合う時間は、
きっと将来、温かな記憶として残ります。
次回は
「ペット葬儀は必要?後悔しないお別れのかたち」
をお届けします。

